『マンション崩壊~あなたの街が廃墟になる日』

日経アーキテクチャーのK原氏の紹介でノンフィクション作家の山岡淳一郎先生とお会いしました。

この団地の事業主である『国の組織』は、管理組合からの度重なる是正要請に対し、対応をしぶり続ける反面、『風評被害を防ぐため公にしないでほしいと管理組合が言っている。』として、管轄省庁への報告をしていませんでした。しかし、この事業主の対応にしびれを切らし続けていた管理組合は『風評被害』などと言っている場合ではありませんでした。そもそも既に『根も葉もない話』ではありません。週刊誌には悲鳴の上がる居住者からの声が伝わり、テレビなどにより既に世に出るものとなっています。専門誌なども特集を組み、多くの優秀な技術者により技術的な観点からの指摘が相次ぎます。現場事務所にはベテランの技術者から突然連絡が入ったり、現地へ来ていただいた例もありました。これら大先輩方の助言には大変勇気づけられたものです。一部の先生方とはその後の親交も続いております。動きの緩慢な事業主を動かそう!ということで、管理組合側も外部の力でも何でも借りて行こうという方針となり、その技術的な部分を当方が担うことになっていました。その意味でも山岡先生の登場は必然であったと言えます。

当初の企画では、『私の目線からの記録』になるはずでしたが、当時、この事業主は『どんな手を使ってもこの問題を直ちに終わらせる』ために私自身も有る事無い事指摘され、交渉の席につくことを拒否されていたため検討した結果、客観的な視点とするよう変更されました。今から考えると、反対されても私からの目線としておいたほうが良かったと思います。

マンション崩壊
  —あなたの街が廃墟になる日
単行本 – 2006/3/23

やはり『文章のプロ』は違います。

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