【マンション標準管理規約改正】 シックハウス?

【マンション標準管理規約改正】 シックハウス?

一般社団法人 東京都マンション管理士会からのメールに標準管理規約改正についてアナウンスが有りました。

そのマンション標準管理規約のコメントに、ふと気になることがありました。
(以下、条文はマンション標準管理規約による)

第22条(窓ガラス等の改良)の項目で、建物の開口部分に関する規定です。

簡単に言うと、『建物の開口部の性能向上を伴う改良工事は管理組合が計画修繕として実施する』というもので、第2項はその例外規定です。

第22条関係コメントの④にこのような表記がありました。

『④ 第2項は、開口部の改良工事については、治安上の問題を踏まえた防犯性能の向上や、結露から発生したカビやダニによるいわゆるシックハウス問題を改善するための断熱性の向上等、一棟全戸ではなく一部の住戸において緊急かつ重大な必要性が生じる場合もあり得ることに鑑み、計画修繕によりただちに開口部の改良を行うことが困難な場合には、専有部分の修繕等における手続と同様の手続により、各区分所有者の責任と負担において工事を行うことができるよう規定したものである。』(原文通り)

(上記一部引用)
結露から発生したカビやダニによるいわゆるシックハウス問題を改善するための断熱性の向上等

ツッコミどころ満載です。

1つ目は、シックハウス問題とは建材に用いられた接着材から発生する化学物質を原因としており、カビやダニは関係ありません。

カビやダニが健康に良くないことは間違いないので、言いたいことは分かるのですが定義が異なります。

2つ目は、『開口部の断熱性を向上させると壁面の結露が増えてカビやダニは増える』ということです。

これは、改修用サッシを売り込むサッシメーカーも、以前は『結露防止のために高断熱高気密サッシを』とウソ情報を売り込んでいました。
(まぁ、騙そうとしたわけではないのですが)
10年ほど前、サッシ改修をする現場では、私の現場の説明資料だけは正しい情報に修正させました。

何が間違えかを簡単に言うと、普通のサッシであればガラス面やアルミ面に盛大に結露するため、室内の湿度が低下するので、結果として壁面などの結露が軽減されていたわけです。
しかし、サッシが高断熱高気密になるとガラス面の結露が大幅に軽減されるため室内の湿度が低下せず、他の場所で結露してカビを発生させるので、換気の重要性が増してくるのです。

高断熱高気密サッシに更新すると、熱環境は大幅に改善されますが、結露環境は悪化します。

その対策はどうするか?!

ぜひ、佐藤マンションサポートにお問い合わせください!

/佐藤

 

 

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