2022.03.16【鉄部塗装暴露試験1】結果検討
2022.03.16【鉄部塗装試験施工】検討開始
現在、自宅やオフィスで使用している建物は、試験施工の実験場ともなっています。
例えば、写真にある鉄骨や扉を御覧ください。
もちろん、これも暴露試験中です。
これは2006年(平成18年)に実施した試験施工です。
南側に面した鉄部塗装で16年経過していますので、流石に劣化も著しい状態です。
劣化状況を示すチョーキングも著しく、塗膜による保護機能はすでに失われています。
ただ、一見して部位によって劣化状況が異なることが分かるでしょう。
ここでポイントとなるのは以下のとおりです。
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1.上塗り材料が同一でも、下塗り材料により上塗りの劣化状態が異なる。
2.日照時間の違いによる劣化速度に差がある。
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鉄骨梁から下の部分でいくつか『下塗り塗料』を変えており、どこも『上塗り』は『同じ塗料』を使用しています。
『上塗りは下塗りの影響を強く受ける』ことを証明しています。
仕様の異なる部分は下の写真のとおりです。
A.【鉄骨柱梁(左)】重防食塗料A+上塗り2回
B.【鉄骨柱梁(右)】重防食塗料B+上塗り2回
C.【扉6枚】重防食塗料C +上塗り2回
扉右側3枚の下の方に、一部スプレーが吹かれている以外、手を付けていません。
上記A~Cについて簡単にコメントします。
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☑A.【鉄骨柱梁(左)】重防食塗料A+上塗り2回
状況は最も良好
常に外部に露出し、暴露した状態であり、紫外線の影響を強く受けていた部分ですが、試験施工中最も良い結果となっています。
☑B.【鉄骨柱梁(右)】重防食塗料B+上塗り2回
状況はA,Cに劣る結果となった。
環境条件はAと全く同じであるが、上塗りのチョーキングが最も早く生じてきた上に、一部、塗膜の剥がれなども発生している。
☑C.【扉6枚】重防食塗料C+上塗り2回
扉6枚中、真ん中の2枚の劣化状態が著しいが、これは日中に扉を開けていて、常に表面に来る2枚が暴露時間が長いことから生じた現象です。
扉6枚は施工、材料とも同じであることから、『日中の日照、紫外線の影響が極めて大きい』とということが改めて理解できます。
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上記結果を考察すると、以下の様な当然のことことが確認されました。
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1.『上塗り』は『下塗り』の影響を受ける。
2.『日照の多寡』は『塗膜の劣化速度』に大きな影響を及ぼす。
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今回は、最近採用している材料を用いて、改めて試験を実施しようと考えております。
その状況は、引き続き報告いたしますのでご期待ください!
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一級建築士事務所 マンション管理士事務所
株式会社 佐藤マンションサポート
代表取締役 佐藤 稔 / SATOH MINORU
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