FAQご質問 ~放置したらどうなるの?治せるの?

FAQご質問 ~放置したらどうなるの?治せるの?

先日、調査報告した際にこのような質問がありました。

「いろいろと悪い部分があるようだが、放置したらどうなるのか?」

これに対しては、ミクロな事象に対する回答とマクロな視野による回答がありますが、まずは極論として「目で見てわかる」回答例として、軍艦島が挙げられます。

当職も軍艦島に行って写真を撮影し、肌で感じてきていますが、これは貴重な実例です。

(写真はこちら)

次に、同潤会三ノ輪アパートの例があります。

これは当職の地元の物件で、現在は建て替えてしまいましたが、建て替え前に写真を撮影することができました。

(写真はこちら)

これらについては、詳細に解説しているページもありますので、物件名で検索してみてください。

また、いい加減な工事をすることで事故が起こる例もあります。

これについては、当職が文京区や荒川区のセミナーで登壇した際の記事の一部が大変わかりやすい例となっています。

(ベランダ鼻先が爆裂し、下のスクールゾーンである道路にコンクリート片が落下した例を含む講演(You Tube動画 後半9分57秒から))

 

当職は以前、住宅・都市整備公団(現UR)が多摩ニュータウンに造成した団地群の一部の欠陥住宅問題に大きくかかわりました。

当職は管理組合側の立場で公団と対峙し、最終的には3団地27棟のうち25棟が建て替えとなった日本最大の欠陥住宅問題です。

(記事はこちら。『技術』セクション一番下のパートはその時の逸話です。)

しかしこの経験を踏まえて、「建物は治すことができる」と認識しました。

耐震上、大いに問題があっても治すこと”自体”は治せるのです。

問題は「コストパフォーマンス」です。

上記のような状況の軍艦島や同潤会三ノ輪アパートは、治すことはできても、建て替えるほど、いや、それ以上の費用が掛かってしまいます。

 

逆に、適切な維持保全を実施していけば、現在の建物は100年以上、楽に維持できます。

これを適切なタイミングで実施することがコスト(LCC:ライフサイクルコスト)的にも優位になるのです。

また、大事なことは、『適切な』維持保全工事ということであり、『いい加減な』維持保全工事では無駄な費用が多くかかってしまいます。

『安かろう悪かろう』を避けなければいけません。

『高かろう悪かろう』などは愚の骨頂です。

 

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一級建築士事務所 マンション管理士事務所

株式会社 佐藤マンションサポート

代表取締役 佐藤 稔 / SATOH MINORU

Email: satoh@satoh-m-s.com
URL: https://satoh-m-s.com

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